NIMS










EMS要員より患者が多い場合のイマージェンシー対応

このような状況下では、複雑な現場の管理や優先順位に基ずく患者の処置に、組織化された対処が求められます。
ICS(インシデント・コマンド・システム)を通じて、NIMS米国インシデント管理システム)は、多数−被害者インシデントやその他のタイプの大規模イマージェンシーにもレスポンスを調整し指導を行う。NIMSの一員として、First Responder として日常に勤めている役割とはいくらか異なる役割を担うようになるかもしれない。

EMSシステムは、最も小規模の緊急事態に対応するために開発された地方や地域の管轄権です。多数−被害者インシデント、自然災害、テロ被害のような大規模の緊急事態には、多重管轄権のある緊急要員や資源のリスポンスが求められます。
 NIMSは、2003年に創立され、このような大規模インシデントへのリスポンスの調整や管理を行っています。
 NIMSは、US.Department of Homeland Security よって、行政管理されていて、FEMA(Federal Emergency Management Agency)と同じような多くの他の機関の役割を含んでいます。
 NIMSは、NRP(National Response Plan/米国リスポンス計画)を立て、広範囲に渡る全ての緊急事態に的を絞った一つの応答計画に、連邦政府、州政府、地方政府、そして、非政府組織や団体の行動を調整していきます。米国リスポンス計画は、常に改善され続けています。

NIMSの要素
NIMSは、イマージェンシー・リスポンス/緊急応答の、次に示す全ての要素に的を絞っている: 
 □ イマージェンシーやインシデントの予防
 □ 準備
 □ リスポンス/応答
 □ リカバリー/回復
 □ 緩和

The Incident Command System/インシデント・コマンド・システム
ICS(Incident Command System)は、下記のイマージェンシー/緊急事態やインシデントへの調整されたリスポンスに焦点を当てるNIMSの一部である:
 □ テロ行為
 □ 自然火災(野火)、都市火災
 □ 原子核事故
 □ 飛行機事故
 □ 地震、ハリケーン、竜巻、洪水、その他の自然災害
 □ 戦争による災害
 □ その他、多人数被害者インシデント

NIMSとICSトレーニング計画
緊急事態対応やその管理に直接的な役割を持つ全ての人は、NIMSやICSでトレーニングを受けるべきです。
このトレーニングは、米国政府準備資金援助を受けて行われています。

 Mass-Casuality Incidents  多数−被害者インシデント

多重事故
MCI(Mass-casualty incident)は、Multiple-casuality incident/多重事故とも呼ばれる。多くの事故者が関係する緊急事態である。2-3人であったとしても重傷であれば、多重事故はストレスが多く、患者の優先順位に応じた順序だてたアプローチが必要である。列車事故、飛行機事故、建物崩壊、自然災害、テロ攻撃のような広範囲のMCI(多重事故)は、EMSを緊張させる。

EMSシステムが異なると、MCIの定義が若干異なるが、患者の数によるところが多い。小規模のMCI(多重事故)なら、一つのEMSシステムで対応可能かもしれないが、大規模なMCI(多重事故)の場合は、異なる管轄からリスポンスを調整する必要があるかもしれない。それゆえ、NIMSの一部としてのICS(インシデント・コマンド・システム)が、イマージェンシー・リスポンス(緊急事態対応)を管理し指示を出す。効果的なトリアージ・システムと連結された ICS(インシデント・コマンド・システム) は、医療ケアを 多重事故者に与えるために、早急に、論理的に、そして、良く‐組織化されたアプローチを提供することになります。
 
* mass-casualty incident/multiple-casuality incident:あなたが扱うことができる初期の資源では、 患者が多すぎて対応できない事故や状況のこと(多重事故)

多人数被害者インシデントのためのインシデント・コマンド・システム
NIMSの部門として、ICS(インシデント・コマンド・システム)は、テロ攻撃や自然災害を含むインシデントへのリスポンス全てを監督する。多くのインシデントは、医療処置(メディカル・ケア)を必要としている多人数の被害者を含んでいる。 
ICSは、多重事故への組織化させたアプローチを提供する:
□ ICSは、MCIを管理するために、必要な資源や人をコントロールし調整し組織化する。
□ 同じような緊急機能は、最大効果が得られるようなグループに統合される。そうして、
権限のラインが明らかに確認できるようにする。 MCIでは、労働者や資源に対する全体の監督責任は、インシデント・コマンダーと呼ばれる1人の人に割り当てられ る。
□ インシデント・コマンダーは、イマージェンシー・リスポンスを指揮する。
□ 重傷の被害者の数が、救助者側の容量を超えていると分かったら、最初に対応している隊は、ディスパッチに報告する。そうして、指揮をする。
□ より多くの人が来たら、インシデントの指揮は、他の人に引き継がれる。
□ インシデント・コマンダーは、一般的にはインシデントに近い車などの指令所から指揮をする。
  そこで、コミューニケーションを取り、インシデントを管理する人をサポートする。一般的に、救助者はセクションに分割され特殊な責任を負わされている。
  各セクションには、セクション・チーフがいて、インシデント・コマンダーに現況を報告する。

メディカル・セクションは次のとおり:
□ トリアージ/triage ― 処置の必要によってグループに分けることをと言う。
トリアージは,緊急処置(救急処置)分野における被害者分類casuality sortingと言う意味のフランス語である.被害者分類の目的は処置されるべき患者の順番を付けることである.そうすれば,ほとんどの人にその人に対応した処置を与えることができる. 
□ 処置 − 病院に患者を運ぶ前に患者をケアすること。処置セクションには、First Respnder 、EMT、
パラメディック、看護士、ドクター、その他の医療者も含まれる。
□ 搬送 − 救急車やヘリコプターの調整することで、現場から患者を迅速に移動させることができる。
□ 集結/スティジング − 入ってくる人や機材を調整する。 
ステイジング・セクション・チーフは、インシデント・コマンダーの近くで働き、要求により、人や機材を他のセクションに配布する。このセクションは、法律執行官(警察官等)とも共同で、道路や交差点を整理し、搬入される物や人の受け入れを司る。
□ 補給 − 他のセクションの医療機材の必要を決める
□ 救出 − 拘束されている患者を救出する

 異なるMCIは、異なる資源を必要とする。小規模のMCIは、上記のような全てのセクションは必要ない。






First Responder より